『私』

エッセイ

目次

1

君は、文章からしか私を知れない

私の実態は絶えず揺らいでいて
言葉で掬おうとすると全て零れる
それが私

でも私が書いた言葉の中にはたしかに私は閉じ込められていて
それは私の全てではないけど、私の一部であり、本物の私

だから私って文の中にしかいないんだよね
文章が本体で、君が見ようとしているのは影だよ

2

書く度に自分が一つずつ分かっていって、
昨日の自分に縛られていく感じがする時がある

だけど
形を留めているものは私の一部でしかない
私は何者でもあって、何者でもない
いくら書いても分身を産み出しているに過ぎない
それが私

3

何者でもないなりに
人ってそう簡単に変わらないけれど
変わる時は一日で変わる

明日はきっと私じゃない
それが私

4

確かなことだけを言うのなら
私は”うそつき”だということ

それが私。

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