僕の心はいつも病んでいる。
それは、いつも暗い影を落としている、ということではない。
ふと立ち止まれば滲み出してくる水。その排水が追い付かないのだ。
嵐でなければ、吹雪でもない。
写真にしてしまえば、なんてことない昼の空。
しかし、たまの晴れ間がたちまち曇るという確信。
僕の心はいつも溺れている、肺水腫のように。
ようやく出せる言葉も、ゼリーに固めた水の剥製。
世界はもっと瑞々しいのに、人との時間はもっと瑞々しいのに。
早く、誰かの懐に、感性をまるごと放り投げたい。
その戯れ合いを、秋の清い空気を、流れるままに吐き出してやりたい。
放浪する旅人、その投身こそが本望ではなかったか。
しかし立ち止まれば滲み出してくる水、水。
秋を迎えるにはまず、虚無の季節を終えなければならない。
流路に詰まった巨大なひとつの亡骸を、書き出してやらなければならない。
ああ早く、僕を天に還してしまいたい。

コメント