6.30 弱さ

洗いざらいに話してしまって宙ぶらりんの夜は悲しみに着地したくなる

『さびしさ』

いまきこえているいろんなおとがむかうさきはどこ

『蓑虫』

透明に生まれて透明なまま死んでいく纏った衣服は少しだけ残る

『夕暮れの町』

道々にこのあと祭りでもあるかのように老若男女こころなしか腰掛ける姿が多い夕暮れ...

隠し味について

料理の一番の隠し味が愛情であるように言葉の一番の隠し味も愛情なのだと思うやさし...

『祈り』

小さきものふっと消えて根ざしてしまわれよ

『再生』

雲はなく湖面はどこも平らかなのに雨が降っていると思う

『砂の記憶』

むかし、炎があったむかし、重力があったむかし、歳月があった暗き浜辺に流れ着てか...

『蝶の想い』

真鍮のくずおれて林檎の思慕もゆきどけてぬかるみ万事が万事ぬかるみ眠りのほかに癒...

『金縛り』

意志が枕元に落とした意志が鳴り続ける鳴り続ける。指を動かそう、というのが夜に差...