『風雪濾歌』

 

我が虚ろなるは大概、みづから秘情の失われたる間に生ず。
客体に追われ 算術によりてほか推し量れなくなった世の幸福よ
人はみづからに気品を悟ればそれでよいのだ……!
蒼茫たる心象と険隘なる咽道を 我にあたえられたものと信じ
緘して 激情の滴るままに日がな一日行き過ぎるも
為さずべきを為さず 粗忽なる僻事を濾し その気高き胸の高鳴りを
斯くは畢生捧げらるるほどぞと思う。

 26.04.03

 

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